だから僕はサッカーが嫌いだ。

相手が打ったボールが僕の頭上を超えてゴールに吸い込まれていく。

仲間は振り返り全ては僕の責任となる。彼らにはこの苦しさはわからない。

学校も期末テストが終わり消化授業となるこの時期。僕の嫌いな球技大会が開催される。毎回クラス内でやりたい球技を選出し、学年で最終決定が下される。そして今回もサッカーとなった。

僕のクラスは特進クラスといって一般クラスに比べ運動が得意でない子が多い。そのため球技大会はいつも盛り上がらない。なぜならニート集団がつい最近まで現役でサッカーをやっていた奴らに勝ち目が無いからだ。

しかし、どんな言い訳をしてもその日はやってくる。それが今日だ。

選手決めで、僕は前に出ても邪魔になるだけだからいつもキーパーを選択する。みんなが嫌がるポジションだ。僕は野球をやっていたこともあり、蹴るよりボールを手で触れる方が落ち着くので、小学校の頃からやってきた。

試合開始の合図とともに、サッカー部連中が襲いかかってくる。彼らは県内でも最弱と言われているため、練習も球技大会のためにやってきたと言っても差し支えないだろう。

ベンチでは女子たちが黄色の声援でボールを持った奴の名前を叫ぶ。彼らは初心者相手にシューズまで履いてきて、手加減なんてものは無い。

仲間のデフェンスが弾いたボールが、コートの外に飛び出て相手のコーナーキックが始まる。いてもほぼ役に立たないデフェンスをすり抜けシュートが決まった。僕も動いたがあまりの早さに体が重くなってしまった。

悪いと言いたくなったが、仲間の冷たい視線が僕を襲いかかる。そしてベンチの女子たちも僕に対して励ましの言葉も無い。求めているわけではないが、ゴールが決まった時のあの沈黙はやめてほしい。

この瞬間、全責任が僕にくる。

謝る気も失せた。

前半何度かピンチはあったがチャンスはなかった。前衛の奴らも相手のデフェンスに阻まれ進めないようだった。

後半に入り、仲間がゴールを決めた。非常に素晴らしいかった。しかし、相手もすぐさま反撃を開始し。こっちゴールまで迫ってきた。

デフェンス2人が粘っていたがロングシュートで僕の頭上を越えていった。

またあの沈黙。

大きくジャンプしたが届かなかった。

その後ももう一点決められ試合終了。結果は3-1の惨敗だ。

早く終わって自習ができると喜ぶ奴、負けた敗因を考察する奴。そして誰からも話題にされない僕。

僕には、仲間の全員が責任は全てキーパーだと言いたいのだけど、言いづらいので避けているようにしか見えなかった。正直悲しかった。僕だって、自分なりには全力でやった。でも結果は点を取られてしまった。もちろん僕に責任があるのはわかっている。でも全て僕の責任とは思っていない。

だけど僕は、彼らの態度に対して気分が悪かった。その中には、以前からスポーツをやってことのあるやつ、サッカー部だったやつもいる。なのに、責任を僕に忖度として感じさせるのは、スポーツマンとしてどうなのかと思う。

よくわけのわからない体育教官は、スポーツは人を強くし、優しさを育てる的な言葉を平気で発する。

どこが？？？

僕の通っている高校が埼玉県でも底辺の普通科高校だから、生徒の精神年齢が低いからかもしれないが、彼らには体育で学ぶスポーツマンシップとやらはどこにも感じない。

久しぶりにヘイト的な文章になってしまい、皆さまに不快な気持ちにさせてしまったら、誠に申し訳ございません。

しかし、僕の積年のサッカーへの思いを気持ちの上で整理したかったので書かせていただきました。

以後謹んで、執筆活動をしていきたいと存じます。